令和4年度事業計画
社会、経済活動に対する新型コロナウイルスの影響は2年以上にもおよび、ワクチン接種の進展や感染防止対策を講じた上での各種行事の開催など、徐々に日常生活を取り戻す動きが見え始めてきていたが、新たな変異株の出現などにより一進一退を繰り返している。
生活様式の変化や度重なる活動規制などにより、この2年間中小・小規模事業者の経営体制の維持は困難を極めた。また、新型コロナウイルスの影響とともに人口減少問題や人手不足、原油、資材の高騰などの要因も経営悪化に追い打ちをかけた。
大曲商工会議所では、長引くコロナ禍の中、会員企業に対し粘り強く継続的な支援を行い、今や世界スタンダードであるSDGsへの対応、事業効率化のためのデジタル化実行支援を引き続き行うとともに、積極的なまちづくり施策を通して、企業経営及び地域経済の「復活」を牽引する。
また、花火産業構想第Ⅱ期の推進と「第94回全国花火競技大会」を中心とする花火大会の開催を通じ、交流人口の増加、地域経済の回復を目指す。また、「大曲の花火」の新たな展開拠点となるインフラ整備事業である、大曲の花火出品業者宿泊施設・大会管理運営施設建設を進め、完成後の利活用や運営方法の詳細について検討を重ねていく。
〈基本方針〉
- コロナ克服に向けた継続的支援
- 企業活動及び社会変革に対する支援
- 公民共創によるまちづくり推進
- 花火産業構想第Ⅱ期の推進
コロナ克服にむけた継続的支援
1. コロナ禍における相談・支援体制の継続
(1) 国、県、市による支援施策の活用
コロナ対策制度を継続的に活用し、事業の維持、再生を支えるとともに必要施策の要望を行う。
- 低利融資制度の活用支援
- 事業復活支援金並びに各種助成金、補助金による事業維持、再生支援
- 事業者に対する支援策の行政、関係機関への要望
(2) デジタル化に伴う実行支援
一昨年度から実施しているデジタル化の推進を継続して行い、専門家派遣も活用して実践的な支援を行う
- 移動商工会議所によるオンラインツール勉強会の開催
- 取り組みやすいデジタル化セミナーの開催
- 専門家派遣支援
(3) 相談及びセミナー等のオンライン活用
感染防止並びに企業の利便性向上のため金融相談またはセミナー、個別相談をオンライン化し実施する。
- 日本政策金融公庫によるオンライン金融相談会の開催(月1回)
- オンラインによるセミナーの実施(7月)
- 各種専門家派遣による相談対応
(4) 創業支援の強化
創業の促進によって事業者減少に歯止めをかけ、会員増加を目指す。
- 創業塾開催 1月~2月
- 創業個別相談会開催 2月~3月
- 創業者に対する巡回、窓口相談による各種支援
- 創業塾受講者や相談者を中心とした起業後の支援
- 県、市創業助成金、補助金の活用
2. 第2期経営発達支援事業による継続支援
(1) 地域経済動向調査の実施
地域の景況・各事業者の実情を把握し、各種資料及び調査を加えた総合的なデータ比較と分析を行い、巡回・窓口の経営相談時に活用し、調査結果を会報等で公表する。
- 景況調査 年4回実施(4月・7月・10月・1月)
- 短期経済観測調査 毎月実施
(2) 経営状況の分析と事業計画策定支援
経営支援基幹システム「BIZミル」を活用し、コロナ禍における事業再構築、再生のため経営分析を行い、事業計画作成支援を行う。継続支援先40社を更に深堀するとともに新たな事業者40社を加え売上げ増加や利益率向上等に繋げる支援を行う。
「BIZミル」による年間支援件数 80社
(3) 需要動向調査
各種イベント時などにアンケート調査を実施し、売上増加の要因分析と戦略構築に活用し、販路拡大に繋げる。
- 各種イベントにおける需要動向調査
- 関係機関との連携による情報収集体制構築及び情報収集・分析
(4) イベント活用による需要開拓支援
販路拡大については、域内はもとより域外への進出が重要性を増している。需要動向や策定した事業計画をもとに域内外への事業展開支援を行う。
- 市内各種イベント等の活用による地域内での売上増加支援(BtoC)
商工会議所まつり・第145回種苗交換会 - 商談会、展示会参加による地域外販路拡大支援(BtoB)
スーパーマーケットトレードショー・大仙市関連イベント
3. 会員の加入促進
新規会員加入促進による財政基盤強化
年間加入目標件数 45件
4. 共済制度の普及拡大
(1) 年間加入目標口数 80口
(2) 共済加入者への福利厚生の充実
(お祝い金、見舞金等の給付)
(3) 募集キャンペーンの実施
・会議所共済・福祉制度 春のキャンペーン(5月1日~6月30日)
・会議所共済・福祉制度 秋のキャンペーン(10月1日~11月30日)
企業活動及び社会変革に対する支援
1. SDGs(持続可能な開発目標)への取組み
(1) 秋田県SDGsパートナーへの登録
大曲商工会議所自らが秋田県SDGsパートナーに登録し取り組む
(2) SDGsの普及促進
SDGsの概要理解と普及啓発を行う
SDGs概要説明に関するセミナーの開催(10月)
(3) SDGsの実行支援
実際の取り組み事例の紹介や取組み方法について行政と連携した施策の実施
(4) カーボンニュートラルへの対応支援
SDGs(目標7:エネルギー)に関連し、企業が取組めるカーボンニュートラルへの対応、今後の傾向についてセミナーを開催し浸透を図る。
2. 税制改正に伴う支援
令和5年10月1日から開始されるインボイス制度を中心に、各種法改正への対応支援を行う。税務当局との連携による説明会なども開催する。
(1) インボイス(適格請求書)制度への対応に関する相談会(年2回)
(2) 電子帳簿保存法への対応に関する相談会(年2回)
(3) 電子帳簿化の促進(業務効率化)
3. 感染防止対策を講じた各種事業の実施
(1) 「第3回商工会議所まつり」開催による会員企業の情報発信
新しい生活様式による商工会議所まつりの開催と新たに各地区行事と連動した内容を企画し、各地区の活性化とともに会員企業の技術、製品、サービスを発信する。(5月21日)
(2) 商工会議所野球大会の実施(6月4日、5日)
(3) 移動商工会議所の開催(6月上旬~7月上旬)
(4) 「大曲の花火ウィーク」の実施(8月最終週)
大曲の花火と連動したイベントである花火ウィークは10回目を迎え、8月27日の全国花火競技大会との相乗効果を創出する。
(5) 会員大会の開催(11月下旬)
(6) 新春賀詞交歓会の開催(1月上旬)
(7) 新入社員合同入社式の開催(3月中旬)
(8) 部会総会の開催(10月)
(9) 感染拡大防止の啓発と事業者の感染防止対策支援
引き続き、国、県などの感染防止策及びガイドラインを遵守し、会員企業への啓発活動も行う。
公民共創によるまちづくり推進
1. 官民連携による地域活性化
民間主導によるまちづくりを促進するとともに、地域資源を活用した交流人口の増加と活性化を図る。
(1) 大曲駅西口の民有地利活用の検討
(2) 地域資源の活用及び地域間連携による観光ルート開発
花火産業構想第Ⅱ期の推進
1. 新様式での大会運営の実施
(1) スプリングフェスタ
大曲の花火「新作花火コレクション2022」 4/29 開催
大曲の花火 -春の章-「世界の花火 日本の花火」
〈一般社団法人日本煙火芸術協会 60周年記念事業花火〉 4/30 開催
(2) 第94回全国花火競技大会 8/27 開催
(3) 大曲の花火-秋の章-「花火劇場」 10/ 1 開催
2. プライベート花火の促進
(1) 旅行業者とのタイアップによる「プライベート花火」事業展開
3. 若手花火師育成事業の推進
(1) シミュレーションソフトを使用した作品発表会の実施による技術力向上
「大曲の花火」出品業者宿泊施設・大会管理運営施設建設推進
(1) 整備目的
- 花火大会運営本部機能集約による運営強化
- 花火師の宿泊場所の確保・待遇改善
- 審査会場の確保
- 新しい観光拠点の創出
(2) 実施項目
- 地質調査
- 開発行為申請
- 基本設計・実施設計作成